2024年4月21日 主日礼拝説教

《 栄光がキリストに 》

イザヤ書 63:11、ヘブライ人への手紙 13:20~21

そのとき、主の民は思い起こした 昔の日々を、モーセを。どこにおられるのか その群れを飼う者を海から導き出された方は。どこにおられるのか 聖なる霊を彼のうちにおかれた方は。(イザヤ書63:11)

永遠の契約の血による羊の大牧者、わたしたちの主イエスを、死者の中から引き上げられた平和の神が、御心に適うことをイエス・キリストによってわたしたちにしてくださり、御心を行うために、すべての良いものをあなたがたに備えてくださるように。栄光が世々限りなくキリストにありますように、アーメン。              (ヘブライ13:20-21)

今年度、ヘブライ人への手紙の頌栄をわたしたちの教会の祈りとし、主イエス・キリストと御子によってご自身を明らかにされた父なる神に栄光が帰されることを願います。

 今日読んだ聖書の箇所に、ヘブライ人への手紙によって証しされる主イエス・キリストと神の姿がよく現れています。

羊の大牧者   主イエス・キリストは、わたしたちの救いの創始者であり、完成者、栄光へと導く(2:10)大いなる羊飼いです。主イエス・キリストの復活を語るとき、聖書では多くの場合は「起こされる」という言葉を使っていますが、ここでは、「導き出す」(イザヤ63:11)という言葉が使われています。モーセが、民の先頭に立って、海を渡った姿が思い出されます。良い羊飼いとして命を捨てた(ヨハネ10:15)御子イエス・キリストを神は、大きな群れの先頭に立つ者として導き上げられました。御子は、わたしたちをしっかり捕まえて、天の聖所に導いてくださる。御子に引き連れられて、群れは、天へと導かれていくのです。

永遠の契約の血による    主イエス・キリストの大祭司としての職務と、主が完全な犠牲となって、打ち立てられた新しい契約(8:1-9:28)によって、わたしたちを傷のない

完全に聖別されたものとし、神が喜ばれる姿にわたしたちを新しく創造してくださいます。

 平和の神  偉大な大祭司イエス・キリストによって打ち立てられた神との平和があり、大祭司に引き連れられる群れが互いに愛し合うということを続けることによって、平和の神が働いてくださいます。

神が始められた救いの業を神が完成させる 神の意思を満たすことによって、すべての良いものがあなたがたにあるように。神の御心が行われることによって、すべての良いものが備えられていきます。このことは、わたしたちの願いや努力によって、実現され、完成されるものではなく、イエス・キリストがしてくださったことによって、始められたことであり、完成されるものです。

私たちは、信仰がなければ、御心に適うこと、神に喜ばれることはできません。互いに愛し合うことは、主への信仰から生じるものであり、神の賜物であり、神がわたしたちのうちに働いてくださっているしるしです。神は、御子イエス・キリストに繋がれたものたちに、御心を行う力を与え、御心に適うことを行うことができるように整えてくださいます。

  《祈り》 教会の頭なる主イエス・キリストの父なる神さま、あなたがキリストによって成し遂げてくださった御業を感謝します。御心に適うことを、止めることなく、なし続けてください。私たちを主によって新しく造り変え続けてくださって、あなたの御心を行うものとならせてください。この教会の歩みを通して、あなたの栄光が現れ、あなたの栄光がほめたたえられますように。主の御名によって祈ります。アーメン。

(2024年4月21日  橋本いずみ)