2022年11月13日 主日礼拝説教

《 信じる者は、大きな業を行う 

ヨハネによる福音書14:8~14

 わたしが父の内におり、父がわたしの内におられると、わたしが言うのを信じなさい。もしそれを信じないなら、業そのものによって信じなさい。はっきり言っておく。わたしを信じる者は、わたしが行う業を行い、またもっと大きな業を行うようになる。わたしが父のもとに行くからである。わたしの名によって願うことは、何でもかなえてあげよう。こうして、父は子によって栄光をお受けになる。わたしの名によって何かを願うならば、わたしがかなえてあげよう。」   (ヨハネによる福音書 14:11~14)

シモン・ペトロ(13:36-38)、トマス(14:5-7)に続き、フィリポがイエスさまに「主よ、御父をお示しください」と願っています。フィリポは、ベトサイダの出身、十二弟子の一人(マルコ3:18)で、イエスさまに「わたしに従いなさい」と招かれた後すぐに、ナタナエルをイエスさまに紹介しました(ヨハネ1:43−45)。またイエスさまが大勢の群衆に食べ物を与えようとする時に、相談を受けました(ヨハネ6:5)。イエスさまに会いたいと願うギリシア人を取り次ぎました(ヨハネ12:20-22)。

フィリポは、イエスさまが、「モーセが律法に記し(申命記18:18)、預言者たちも書いている方(イザヤ7:14、エゼキエル34:23)」であると告げていたのに、「御父を示してください。」とイエスさまに願い出ています。

イエス・キリストは子として父から受けたことを示し(ヨハネ5:20)、さらに人々に伝えて示して(10:32)きました。

「主よ、御父を示してください。それで十分、満ち足ります」と言うフィリポや、「今はついてくることができない」と言われるペトロ、「どうしてその道をしることができるでしょうか」というトマスなどの弟子たちは、信じていない、分かっていないようですが、彼らは、何も分かっていないわけでもないようです。なぜなら、フィリポは、御父が示されることで、十分満ち足りると言っているからです。

イエスさまは、弟子たちが既にイエスさまに従うものとなっている現実を弟子たち以上に理解して受け止めています。そして、後に従ってきた弟子たちが、御父が示した十字架と復活という大きな業(ヨハネ5:20-21)が果たされた時には、どんな変化を遂げるかも、主はご存知なのです。

御子イエス・キリストの言葉と行いを通して御父は、語ってこられました。渇いているものに水を与え(4:13-14、7:37)、闇の中に座していたものを光の子とし(8:12)、御父の栄光を示してこられました。弟子たちが、イエスさまの行なったことを行い、さらに大きな業を行うようになるのは、主イエス・キリストが父のもとに行くからです。

主イエスは弟子たちに、「わたしの名によって願うことは、何でもかなえてあげよう」と約束しました。イエス・キリストは、闇の支配ではなく、光の中で、永遠の命に生きるようにと、わたしの罪のために命を捨ててくださった方です。このお方の後に従って、そのお方が行われたことを行い、もっと大きな業を行うために願い求めることを、主はかなえてくださると約束してくださっています。

《祈り》 

天の父よ、イエスさまに見つけていただき、主に従うものとなりました。あなたがご自身を示してくださることで満たされます。弟子たちと同じように、まだ主イエス・キリストがどのようなお方であるか、よくわかっていない者ですが、確かに主の十字架と復活によって、あなたが大きな業をなされたことを見て、主イエス・キリストをわたしの主、わたしの神と信じます。どうか、主の働きを行うものとしてください。御子イエス・キリストの御名によってお祈りします。アーメン。

            (2022年11月13日 橋本いずみ)