2022年12月4日 主日礼拝説教

《 あなたに輝きを与える 

イザヤ書55:1~11

  渇きを覚えている者は皆、水のところに来るがよい。銀を持たない者も来るがよい。穀物を求めて、食べよ。来て、銀を払うことなく穀物を求め、価を払うことなく、ぶどう酒と乳を得よ。なぜ、糧にならぬもののために銀を量って払い、飢えを満たさぬもののために労するのか。わたしに聞き従えば、良いものを食べることができる。あなたたちの魂はその豊かさを楽しむであろう。耳を傾けて聞き、わたしのもとに来るがよい。聞き従って、魂に命を得よ。わたしはあなたたちととこしえの契約を結ぶ。ダビデに約束した真実の慈しみのゆえに。見よ、かつてわたしは彼を立てて諸国民への証人とし、諸国民の指導者、統治者とした。今、あなたたちは知らなかった国に呼びかける。あなたを知らなかった国は、あなたのもとに馳せ参じるであろう。あなたの神である主、あなたに輝きを与えられるイスラエルの聖なる神のゆえに。 (イザヤ書 55:1~5)

ダビデは、最後の時に、主との契約(サムエル記下7:8-16)を思い起こし、「神と共にあってわたしの家は確かに立つ、神は永遠の契約をわたしに賜る、すべてに整い、守られるべき契約を。わたしの救い、わたしの喜びを、すべて神は芽生えさせてくださる」(サムエル記下23:5)と言いました。ダビデが思い起こした契約は、ダビデとその子孫に与えられた契約でしたが、イザヤは、それをとこしえの契約(創世記9.16、エレミヤ32.40)であるとし、ダビデを憐れみ、契約を結ばれた主は、知らなかった国も、神さまの救いの視野に入れられていることを告げます。

神さまは、言葉をもって世界を創造し、言葉をもって約束を語り、イスラエルを神の民とし、信じる者たちを起こしてこられました。

「耳を傾けて聞き、わたしのもとに来るがよい。聞き従って、魂に命を得よ。」(3節)「主を尋ね求めよ…呼び求めよ…」(6節)と招かれています。聞き従うように、呼び求めるように、立ち帰るように求める主は、解放を与え、赦しを与える神さまです。主は、あなたが命を得て、生きることを願い、「聞き従って、呼び求めよ」と呼びかけました。

イスラエルは、バビロン捕囚から解放されるときがやってきた。バビロンには、チグリス川、ユーフラテス川があり、そこで文明が開花していきました。商業的な中心地となった。イスラエルは、その国に囚われてしまった。当時、イスラエルだけでなく、世界が大きな力を持ったバビロンに吸収されました。しかし、神さまは、この捕囚からの解放を告げ、神の民イスラエルは、祖国に帰るように導かれました。バビロンに留まり続けようとする者たちもいる中で、イザヤは、神が与えたとこしえの契約を思い起こさせて、赦しと救いを成し遂げる神の言葉の力を語ります(8-11節)。そして、神の言葉は、肉をとって、この世に来られました。それが、わたしたちの主イエス・キリストです。主は、赦し、救い、回復を成し遂げるために、御言葉を語られます。

神の言葉は、魂を生き返らせ、無知な人に知恵を与え、心に喜びを与え、目に光を与えます(詩編19:8-11)

わたしたちが失敗しても、間違っても、神から決して、離れることがないように、主イエス・キリストを与え、主の霊を注いでくださっています。聖書から、忍耐と慰めを学び、希望を持って歩みます。希望の源である神が、信仰によって得られるあらゆる喜びと平和であなたがたを満たし、聖霊の力によって、希望に満ち溢れさせてくださいますように。

《祈り》 

希望の源なる主よ、あなたの御言葉は真実です。わたしたちは、あなたの言葉に望みをかけています。どうか、あなたの言葉によって、わたしたちの飢え渇きを癒してください。かつてわたしたちも、あなたを知らない者たちでしたが、今は、救いを成し遂げる主を知るものとされました。主の言葉に、聞き従います。主よ、わたしたちが呼び求める声を聞いてください。御子イエス・キリストの御名によってお祈りします。アーメン。       (2022年12月4日 アドヴェント第二主日 橋本いずみ)