《 守ってください》
ヨハネによる福音書 17:6〜19
聖なる父よ、わたしに与えてくださった御名によって彼らを守ってください。わたしたちのように、彼らも一つとなるためです。わたしは彼らと一緒にいる間、あなたが与えてくださった御名によって彼らを守りました。わたしが保護したので、滅びの子のほかは、誰も滅びませんでした。聖書が実現するためです。しかし、今、わたしはみもとに参ります。世にいる間に、これらのことを語るのは、わたしの喜びが彼らのうちに満ち溢れるようになるためです。わたしは彼らに御言葉を伝えましたが、世は彼らを憎みました。わたしが世に属していないように、彼らも世に属していないからです。わたしがお願いするのは、彼らを世から取り去ることではなく、悪い者から守ってくださることです。わたしが世に属していないように、彼らも世に属していないのです。真理によって、彼らを聖なる者としてください。あなたの御言葉は真理です、わたしを世にお遣わしになったように、わたしも彼らを世に遣わしました。彼らのために、わたしは自分自身をささげます。彼らも真理によってささげられたものとなるためです。
(ヨハネ17:11〜19)
17章の大祭司の祈りは、ご自身の栄光を求めて祈り(1-5節)、残される弟子たちのために祈り(6-19節)、信じるものたちのために祈ります(20-26節)。
残される人々。残される弟子たちは、主イエス・キリストによって選び出された者たちでした(6-10節)。彼らは、御言葉を守り、主イエス・キリストが父なる神さまのもとから遣わされてきたと知り、信じるようになりました。そして、彼らが、このようになったということによって、主は栄光をお受けになっています。
主イエス・キリストは、父なる神さまと一つであったように、弟子たちをその一体性へと招き(11-13節)、悪い者から守られるように(14-15節)と祈ります。
イエス・キリストは、この世をさって行かれますが、残される弟子たち対する守りは、主が共におられた時と変わらない守りが、主イエス・キリストの祈りによって保証されます。
主イエス・キリストは、弟子たちのために祈り、共同体は世にあって、聖なる者とされることが宣言されます(16-19節)。残される弟子たちの共同体は、確かにこの世の中にいることになりますが、彼らは、もうこの世のものではなく、聖別された者です。残された弟子たちは、滅びに向かっている人ではなく、主が捧げられたものとして生きたように、彼らも、福音の真理を述べ伝えるために、聖別されます。聖なるものとするというのは、人間や物をこの世の用から区別して、神専用のものとすることです。祭司(出28:41、レビ8章)や預言者(エレミヤ1:5)が聖別されました。
主イエス・キリストは、父なる神さまと一つであったように、弟子たちをその一体性へと招き、ご自分が、世へと遣わされてきたように、世から区別されたものとして、弟子たちの言葉によって信じ救われる人々のために、世へと遣わされます。
《祈り》
聖なる父なる神さま。あなたに敵対し、悪の力に満ちている世を愛し、御子イエス・キリストをお遣わしになりました。主に選び出された者たちが、御子を通して父なる神さまをシリ、信じるものとなりました。主よ、わたしたちを悪の力から守ってください。十字架によって明らかにされた福音の真理が宣べ伝えられるために、わたしたちを用いてください。主の御名によって祈ります。アーメン。(2023/2/26 橋本いずみ)