2024年10月27日 主日礼拝説教

《 光り輝くイエスさま 》

マタイによる福音書17:1~8

六日の後、イエスはペトロ、それにヤコブとその兄弟ヨハネだけを連れて、高い山に登られた。イエスの姿が彼らの目の前で変わり、顔は太陽のように輝き、服は光のように白くなった。見ると、モーセとエリヤが現れ、イエスと語り合っていた。ペトロが口をはさんでイエスに言った。「主よ、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。お望みでしたら、わたしがここに仮小屋を三つ建てましょう。一つはあなたのため、もう一つはモーセのため、もう一つはエリヤのためです。」ペトロがこう話しているうちに、光り輝く雲が彼らを覆った。すると、「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者。これに聞け」という声が雲の中から聞こえた。弟子たちはこれを聞いてひれ伏し、非常に恐れた。イエスは近づき、彼らに手を触れて言われた。「起きなさい。恐れることはない。」彼らが顔を上げて見ると、イエスのほかにはだれもいなかった。(マタイ17 :1-8)

 イエスさまは、ペトロとヤコブ、ヨハネだけを連れて山に登りました。この山で、びっくりすることが起こったんです。すっごくびっくりして、忘れられないことだったので、福音書に残されたんだと思います。

びっくりポイント1つ目は、イエスさまの変身です。びっくりポイント2つ目は、イエスさまが死んだはずのモーセとエリヤと話していたということです。びっくりポイント3つ目は、雲の中から聞こえた声です。

びっくりポイント①イエスさまが変身したんです。どんなふうに変身したかというと、顔は太陽のように輝き、服は光のように白くなった。ペトロとヤコブとヨハネは、これまで、天の国のことをお話しくださったり、大勢の人を癒したり、食べ物を与えたり、ファリサイ派や律法学者たちと話している、いろんなイエスさまの姿を見てきましたが、この姿は、見たことがありませんでした。イエスさまの顔が太陽のように輝いていたということは、最も大きな光をもって、神さまが祝福し、恵みを与えてくださる(民数記6:25)ということです。

びっくりポイント② 皆さんは、もう死んでしまった人と話してみたいと思うことはありますか? モーセとエリヤというのは、ずっと昔、神さまのために働いて死んだ人で、当時の

人たちなら誰でも知っている有名人でした。もし会えるなら、会って話してみたいと思う人も多かったと思います。そんなモーセとエリヤとイエスさまが話をしていたんです。こんな素晴らしいことはない、いつまでもこのことを残しておきたいと思って「仮小屋を三つ建てましょう」と言いました。

 びっくりポイント③ 雲の中からの声。だれの声とはっきりと書いていませんが、これは、神さまの声です。イエスさまが洗礼を受けられた時に「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」という声が天から聞こえました(マタイ3:17)。それに加えて、この時には、「これに聞け!」と言われています。「イエスさまに聞け!」って神さまがおっしゃっているんです。

 ペトロ、ヤコブ、ヨハネは、これまで知らなかったイエスさまの姿を見て、天の国の会話を聞いて、そして、神さまのことを知って、びっくりしました。確かに、神さまは、目に見えないし、わたしたちがとらえ尽くすことはできません。分かったと思っても、それは、神さまの一面でしかありません。知った部分にとらわれて、勘違いしてしまうこともあります。そんな私たちだからこそ、「イエスさまに聞け!」と神さまはおっしゃるのです。そして、このイエスさまは、3人の弟子に、近寄って触れて、立たせてくださるのです。

【祈り】 

天の父なる神さま、あなたの素晴らしいお名前を賛美します。今日、わたしたち一人一人を招き、御言葉を与えて、天の国を仰がせてくださり、天の声を聞かせてくださって、ありがとうございます。今日も、御言葉を通して示されたイエスさまのお姿にびっくりしました。いつも新しくイエスさまの姿を見させてください。イエスさまによって、わたしたちを恐れから解放し、しっかりと立たせてください。主の御名によって祈ります。アーメン。

          (2024年10月27日 橋本いずみ)