《 聞いたことをやってみる 》
マタイによる福音書 7:24〜29
そこで、わたしのこれらの言葉を聞いて行う者は皆、岩の上に自分の家を建てた賢い人に似ている。雨が降り、川があふれ、風が吹いてその家を襲っても、倒れなかった。岩を土台としていたからである。わたしのこれらの言葉を聞くだけで行わない者は皆、砂の上に家を建てた愚かな人に似ている。雨が降り、川があふれ、風が吹いてその家に襲いかかると、倒れて、その倒れ方がひどかった」
イエスが、これらの言葉を語り終えられると、群衆はその教えに非常に驚いた。彼らの律法学者のようにではなく、権威ある者としてお教えになったからである。
(マタイ7:24-29)
イエスさまは、山に登って、弟子たちにお話しされました(5-7章)。たくさんお話しされました。
「イエスさまのことで、悪口言われたり、いじわるされるときは、喜びなさい」(5:11−12)「あなたがたの光を人々の前に輝かしなさい」(5:16)「兄弟に怒っちゃいけない。早く仲直りしなさい。」(5:25)「結婚生活は、大事にしなさい。」(5:27-31)「やられても、やり返したらダメ」(5:38-42)「ケンカしている人や意地悪する人のためにお祈りしなさい。」(5:43-48)「誰かに見てもらおうと、いいことしたり、お祈りしたりしてはいけない」(6:1-16)「主の祈りを祈りなさい」(6:9-13)、「心配しないで、神さまの国と神さまの義を求めなさい」(6:25−34)「人にしてもらいたいと思うことは、なんでもしなさい」(7:1−12)など、イエスさまは、神さまの喜ばれることを教えてくださいました。今、話してきたこと、やりなさい。聞くだけじゃなくって、その通りにやってみなさい、とイエスさまは、おっしゃいました。
ある人が、お家を建てました。しっかりとした岩の上に、家を建てました。もう一人の人は、砂の上にお家を建てました。ある時、嵐がやってきました。風が吹き荒れて、たくさんの雨が降りました。すると、岩の上に建てられた家は、倒れませんでした。でも、砂の上に建てた家は、ぐちゃぐちゃになってしまいました。おんなじ嵐だったのに、片方は立っていられて、片方はぐちゃぐちゃになってしまった。その違いは、どこに家を建てかということです。
イエスさまの言葉を聞いて行う人は、岩の上に家を建てた人に似ていると言われています。
「仲直りしなさい」ってイエスさまは、言います。でも、やってみようと思うと「でも、向こうが先に意地悪したし…」「だって、あの子の方が悪いし…」「悪気があってしたことじゃないし」と心の声が溢れてくるかもしれません。やってみるっているのは、難しいことです。「イエスさまが言ったんだから!」と、やってみることです。うまくできなくってもいいです。仲直りするのは、相手も「いいよ」って言ってもらわないと、仲直りにはならないからです。
こんなにたくさんのことを、イエスさまはおしゃっていて、どれも簡単ではなさそうですが、この言葉を語ったのはイエスさまですから、必ずそうなるように助けてくださいます。イエスさまを信じて、やってみるときに、必ずイエスさまが助けてくださいます。たとえ仲直りが、成功しなくても、結果が問題ではありません。イエスさまが、イエスさまの言葉を聞いて、やったことを完成してくださいます。
《祈り》
天の父なる神さま。イエスさまの言葉を聞きました。イエスさまは聞くだけではなく、わたしの言葉を行いなさいと言われました。うまくできるかわかりませんが、イエスさまの言葉の通りに行うことを始めさせてください。わたしたちの教会の交わりの中で、また、遣わされるところ、家庭、学校、職場、友人や知人たちとの関係の中で、イエスさまの言葉を行います。どうか、イエスさまが助けていてください。主の御名によって祈ります。アーメン。
(2024年6月16日 子どもと大人の合同礼拝 橋本いずみ)