2025年10月5日 主日礼拝説教

《 いつも愛し合いなさい 》

ヘブライ人への手紙13:1~6

神御自身、「わたしは、決してあなたから離れず、決してあなたを置き去りにはしない」と言われました。だから、わたしたちは、はばからずに次のように言うことができます。「主はわたしの助け手。わたしは恐れない。人はわたしに何ができるだろう。」(ヘブ13:1-6)

この地で神の子としてイエス・キリストを見つめながら生きるものたちの共同体の中で大切にされてきたことが記されています。①兄弟愛を持ち続けること②旅人のもてなしを怠らないこと③捕らわれている人たち虐待されている人たちを思い起こすこと④すべての人々の間で結婚が尊ばれるようにすること⑤金銭に執着しない生活態度、今あるもので満足すること。

ここに立ち返ります。うまくいかないこともある。でも、ここに立ち返って、悔い改めて生き始める。天の都を目指しながら歩むものたちが、この世でどのように生きるかということに、神は無関心ではありません。わたしたちの日常の中で、行き詰まり、葛藤し、悩み、苦しむことに、主の眼差しが注がれ、この地を生きてくださった主イエス・キリストは、そのために執り成してくださっています。

①兄弟愛は、御子イエス・キリストの贖いによって神の子とされたことを土台にする愛。御子イエス・キリストを仰ぎ見ることによって生じる愛。兄弟愛にとどまること。

②旅人へのもてなしを忘れてはならない。アブラハムもロトも、旅人をもてなし、神のなさることを知りました(創世記18,19章)。

③鎖に繋がれている人々、虐待されている人々を心に留めなさい。同じように体をもって存在しているゆえに。イエスさまも苦しめされましたし、イエスさまの弟子たちも牢に繋がれ、苦しめられました。(使徒12:6-、16:16-)

④結婚がすべての人々に尊ばれるように。結婚している人にも、そうでない人にも尊ばれるべき結婚。人目には誤魔化せても、神が裁かれる。キリストと教会を映し出すもの(エフェソ5:21-33)。

⑤金銭に執着しない考え方、あるもので満足すること。わたしたちに命を与えてくださった神さまは倉を持たない烏を養ってくださっています(ルカ12:13-34)。

神さまは、「わたしは決してあなたを捨てず、決して見捨てない」と約束してくださっています。神さまは、ヨシュアを任命する際にこの言葉をもって約束し、神の民を約束の地へと導く者として立たせました(申命記31:6、ヨシュア1:5)。ヨシュアは、この神の言葉に導かれ、かつてモーセに導かれて海を渡ったように、ヨルダン川を渡っていきます(ヨシュア3-4章)。それぞれの時代に神が神の民に語りかけ、神の民は、神の業を語り継ぎながら歩み続けました。

神の民は、神への信頼のうちに「主はわたしの助け手。わたしは恐れない。人がわたしに何ができるだろう」(詩編118:7)と歌いながら歩みました。わたしたちも、この賛美に声を合わせて、信仰の歩みを続けていきます。

《祈り》 天の父なる神さま。神さまが、わたしたちを決して置き去りにしないと約束してくださった神さまは、その言葉通り、わたしのことも見つけ出して、御子イエス・キリストの贖いによって、わたしたちを神の子としてくださいました。この世にあって、人の声に惑わされるわたしたちですが、今日も主がわたしたちのために執り成してくださっていることをありがとうございます。主の言葉に立ち返って、あなたをほめうたいつつ歩ませてください。主イエス・キリストの御名によってお祈りします。アーメン。

(2025年10月5日 聖餐式 橋本いずみ)