2025年6月22日 主日礼拝説教

《 信仰によって、生きた人々 》

ヘブライ人への手紙 11:32-38

これ以上、何を話そう。もしギデオン、バラク、サムソン、エフタ、ダビデ、サムエル、また預言者たちのことを語るなら、時間が足りないでしょう。信仰によって、この人たちは国々を征服し、正義を行い、約束されたものを手に入れ、獅子の口をふさぎ、燃え盛る火を消し、剣の刃を逃れ、弱かったのに強い者とされ、戦いの勇者となり、敵軍を敗走させました。(ヘブライ11:32-34)

私たちは信仰によって、それぞれの人生を生きます。一人一人に固有の人生がありますが、皆、信仰の創始者であり、完成者であるイエス・キリストに結ばれているものです。

11章の最初に、「信仰とは、望んでいる事柄を確信し、見えない事実を確認することです。昔の人たちは、この信仰のゆえに神に認められました。」(11:2)と語り、アベル、エノク、ノア、アブラハム、イサク、ヤコブ、サラ、ヨセフ、モーセ、ラハブの名前を挙げて、彼らが信仰によって歩んだということを告げてきました。

神に信頼して生きることによって、自分の人生に神が関わっていて、神の祝福と栄光があらわされる。これは、驚くべきことであり、畏れ多いと思いますが、イエスさまのこの地での歩みを見ると、神に愛されている子として、神を信頼して、神に委ねて生きるということが、どういうことなのかが見えてくるような気がします。神への信仰のゆえに、神が愛しておられる自分として、生きた昔の人たちがいたのです(4-11節)。

そして、信仰によって、ギデオン、バラク、サムソン、エフタ、ダビデ、サムエルと他の預言者たちと言われていますが、その詳細は記されていません。信仰によって生きる人には、びっくりするようなことが起こったり、突飛をしもないことをしたり、普通では考えにくい選択をすることがあったことを告げています。

今日は、旧約聖書ではダビデがゴリアトと戦う時の場面を読みました。少年ダビデが、巨人ゴリアトに勝利し、戦いの勇者となりました(1ヨハネ2:14)。天上の戦い(黙示録12:7,9、13:7)があり、信仰の戦いがある(エフェソ6:11-17)、信仰の勇者となる。

「神が人を死者の中から生き返らせることもおできになると信じた」アブラハムのような信仰を持っていた女性たち(サレプタのやもめ:列王上17:17-、シュネムの女:列王下4.8-)がいました。釈放を拒み、拷問にかけられた人々、あざけられ、鞭打たれ、鎖に繋がれ、投獄される目にあったさらに他の人々。石で打ち殺され、のこぎりで引かれ、暮らしに事欠き、苦しめられた者たちがいました。信仰ゆえにこの世では、苦しんだ人たちです。彼らも、イエス・キリストに結び合わせられている一人として、信仰を繋ぎました。

 《祈り》

天と地とそこに満ちるすべてのものを治めておられる主なる神さま。イエスさまが、信仰の創始者として私たちと関わり、私たちの信仰を完成へと導いてくださることを感謝します。信仰をもってそれぞれの人生のひと時ひと時を神さまが栄光をお示しくださるときとして、生きることができますように。私たちの弱さに、あなたの力を注ぎ、信仰の勇者としてください。主の御名によって祈ります。アーメン。

(2025年6月22日 橋本いずみ)