2020年7月26日主日礼拝説教

《 主イエスの弟子② ケファと呼ばれたシモン 》

ヨハネによる福音書   1:35~42

ヨハネの言葉を聞いて、イエスに従った二人のうちの一人は、シモン・ペトロの兄弟アンデレであった。彼は、まず自分の兄弟シモンに会って「わたしたちは、メシア−油注がれた者という意味−に出会った」と言った。そして、シモンをイエスのところに連れて行った。イエスは彼を見つめて、「あなたはヨハネの子、シモンであるが、ケファ−岩という意味−と呼ぶことにする」と言われた。         (ヨハネによる福音書 1:35〜42)

 

メシアを見つけた

無名の弟子の一人の名が明らかにされます。それは、シモン・ペトロの兄弟アンデレでした。シモン・ペトロは、兄弟アンデレによって、主イエスに出会うことになりました。

アンデレは、「メシア、キリスト(ギリシア語で「油注がれた者」という意味)に出会った。」と言います。メシアは、旧約聖書で待望されていた救い主です。アンデレは、この方こそが、キリストだと、兄弟を主イエスのところに連れて行ったのです。アンデレは、主イエスこそキリストだとペトロに主イエスを紹介しました。

洗礼者ヨハネは、「わたしはメシアではない」と言っていました(1.20)。王、大祭司、預言者など、神に選ばれた者たちが、そのしるしとして油を注がれました。そして、救いを完成する油注がれた者を待望していました。(イザヤ61.6)聖書を読むものは、アンデレの証言によって、ペトロが主イエスのもとへと連れて行かれたように、救いを完成するメシアのもとに導かれていきます。

シモン・ペトロ

聖書には、名前が変えられる人がいます。祝福の源とされた「アブラム」は「アブラハム」に(創世記17.5)、その妻「サライ」は、「サラ」に(17.15)。「ヤコブ」は、「イスラエル」に(創世記32.29)。

「シモン」という名は、生まれた時から彼が呼ばれて来た名前でした。シモンは、主イエスによって、「ケファ(アラム語で「岩」)」「ペトロ(ギリシア語で「岩」)」と呼ばれます。

 

マタイによる福音書16:18「あなたは、ペトロ。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる」とおっしゃいました。主イエスがペトロを通して、何をなされるのか。神さまが、これからなされることが、「ケファ(ペトロ)」という呼び名に表れています。この上に教会が建てられる。アンデレが、シモン・ペトロをイエスさまのところに連れて来て、主イエスのもとに、主イエスこそがキリストだと告白する弟子たちの群れ(教会)ができました。

 

《祈り》 

わたしたちの救い主イエス・キリストの父なる神さま。主イエスをキリストと告白する群れである教会に、わたしたちを招いてくださり感謝します。わたしたちはかつて、罪の世に生き、あなたに敵対していましたが、あなたがここで、今までのわたしたちとは違う新しい人に造り変えてくださいます。主よ、どうかしっかりとした土台の上に、わたしたちを立たせてくださいますように。主の御名によってお祈りします。アーメン。

(2020年7月26日 橋本いずみ)