2022年7月3日 主日礼拝説教

《 あなたがたは、わたしを捜す 

ヨハネによる福音書13:31〜35

さて、ユダが出ていくと、イエスは言われた。「今や、人の子は栄光を受けた。神も人の子によって、栄光をお受けになった。神が人の子によって栄光をお受けになったのであれば、神もご自身によって人の子に栄光をお与えになる。しかも、すぐにお与えになる。子たちよ、今しばらく、わたしはあなたがたとともにいる。あなた方はわたしを捜すだろう。『わたしが行く所にあなたたちは来ることができない』とユダヤ人たちに言ったように、今、あなたがたにも同じことを言っておく。あなたがたに新しい掟を与える。互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。互いに愛し合うならば、それによってあなたがたがわたしの弟子であることを、皆が知るようになる。」        (ヨハネ13:31-35)

 イエスさまが十字架にかけられて、死んだ後、イエスさまを捜した人たちがいました(マタイ28:5,マルコ16:6,ルカ24:5,ヨハネ20:15)。そして、捜している人たちは、復活の主に出会いました。

 ユダが出て行った後、イエスさまは「今や、人の子は栄光を受けた。神も人の子によって、栄光を受けになった」(31節)と言いました。イエスさまの十字架のときが、いよいよ始まったということです。イエスさまは、引き渡されることは、確実なことになりました。イエスさまの十字架の時は、ユダの裏切り、ペトロの離反、イエスさまの十字架、死、復活、そして復活の主との出会い、聖霊の授与へと続きます。イエスさまの十字架を中心とした栄光の時が始まったと、主は宣言されるのです。 これらのことをもって、主は栄光を表されます。十字架と復活によって栄光を受ける主は、ユダの裏切りによっても、ペトロの離反を通しても、栄光をお受けになります。

 イエスさまは、「父は、このように礼拝する者を求めて(捜して)おられる」(ヨハネ4:23)と語られたことがありました。弟子たちは、この後、イエスさまを捜すことになりますが、イエスさまは、父なる神さまが、礼拝する者を捜しておられて、それを見つけ出すために、この世においでくださった御子です。ここで「子たちよ」(33節)と呼びかけられる弟子たちは、父なる神さまが捜しておられ、キリストによって見つけ出された者たちです。

そして、今日礼拝しているわたしたちも、父なる神さまが求めておられて、キリストが見つけ出してくださって、礼拝しているのです。弟子たちは、十字架のイエスさまを捜します。いつの時代も、主に集められた者たちは、イエスさまを求め続けていました。わたしたちも、イエスさまを捜し、求めます。イエスさまは「探しなさい。そうすれば、見つかる。…まして天の父は求める者に聖霊を与えてくださる。」(ルカ11:9-13)とおっしゃいました。そして、「今しばらく」共にいてくださる間(17章まで)に、聖霊を与えると約束してくださいました(14:15-31)。

 《祈り》 天の父なる神さま。わたしたちは、十字架と復活の主を捜して、求めています。主が、わたしたちの光だからです。主よ、わたしたちがあなたを求める時、聖霊を与えてくださって、あなたが「子よ」と呼びかけてくださっている声を聞かせ、主が話したことを思い出させてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。    

 (2022年7月2日 橋本いずみ)