2025年3月9日 主日礼拝説教

《  信仰によってノアは  》

創世記 6:11~22

ヘブライ人への手紙 11:7

信仰によって、ノアはまだ見ていない事柄について神のお告げを受けたとき、恐れかしこみながら、自分の家族を救うために箱舟を造り、その信仰によって世界を罪に定め、また信仰に基づく義を受け継ぐ者となりました。

                                                 (ヘブライ11:7)

信仰ゆえに神に認められた昔の人たちの三人目にあげられるのは、ノアです。

神の前に堕落し、不法に満ちている世代の中で、ノアは(エノクと同様に)神と共に歩みました。神さまは、堕落の道を歩んでいた世代を終わらせる計画をノアに告げ、箱舟を造るように命じます。

神さまは、人の悪が増して、常に悪いことばかりを思い計っているのを、ご覧になっている。しかも、それに心を痛めておられる。神の前に失われて、失われた道を歩むこの世代が続くことを神さまは終わらせると、ノアに告げます。ノアは、この世代の中にあって、神が言われたことを信じて、箱舟を準備します。ノアは、神さまが契約を立てるとおっしゃったことを聞いて、箱舟の建設に取り掛かりますが、彼は、まだ神さまが「決して肉なるものを滅ぼさない」とおっしゃって、約束のしるしとしての虹―大空に神の弓が置かれるーを見ていません。ノアが肉の目で見ていたのは、神さまがご覧になっていたのと同じように、その世代の悪と神の御前で堕落しており、その道を歩むしか知らない人たちでした。しかし、ノアは、信じて救いのために箱舟を造ったのです。

「自分の家族を救うために」とありますが、彼の家族、家、共同体のことです。彼の共同体と神に造られたあらゆる生き物とともに箱舟に入ったのでした。

ノアが、神さまの言われたことに従ったということで、その時代の悪が明らかにされました。知恵文学の終末論的原則「神に従う人の死は、神を信じない者の生を裁く」によれば、

義人の行いが、悪人の行動を図る基準となって、不正であることが明らかになる。ノアが、まだ見ていないことについて神さまが言われたことを聞いて、救いのために箱舟を造ことーその信仰によって、神の御前に滅びの道を歩んでいる世界が明らかにされた。

彼がもし、自分の目で見たこの世界に関心を寄せているのであれば、箱舟を造ることは意味のないことでした。しかし、やがて、滅びの道を歩むしかない世代を終わらせる、箱舟を造りなさい、と神さまがおっしゃったその言葉を聞いて、箱舟を造りました。 ノアは、アベルやエノクの跡を継いで、信仰によって生き、それを神さまは大いに喜ばれました。

そして、このノアに神さまは約束の虹を見せ、滅びの道は終わることを告げられました。イエスさまは、ノアが共同体とあらゆる動物の救いのために箱舟を造ったように、神の共同体と全被造物の救いのために、命の道を開いてくださいました。

【祈り】

父なる神さま。あなたがずっと滅びの道に歩む世界に心を痛めておられたことを知りました。悪いことしか考えられない世代の中に生きてきた私たちですが、イエスさまによって、ノアのように神と共に歩むものとしてくださいました。私たちが属している共同体と全被造物の救いのために、イエスさまが働いていてくださることを信じつつ、神さまの恵みの支配が現れるように、仕える者としてください。主の御名によって祈ります。アーメン。 

(2025年3月9日 橋本いずみ)